SNSを活用した社会問題定義型プロモーション

カテゴリ:SNSマーケティング

公開日:2019.04.09 最終更新日:2020.10.10
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今回は社会の課題とも言えるテーマをうまく広告に取り入れ

Twitterで話題になっていたパンテーンの広告を紹介したいと思います。

出典:PRTIMES「キャンペーン展開から3日で、20,000件を超えるTwitter上の反響 パンテーン #この髪どうしてダメですか』 第2弾始動!」

P&Gが展開するパンテーンは20193月から、学生の髪型校則をテーマ#この髪どうしてダメですか』キャンペーン、新聞やSNS、ラジオを通し展開。

キャンペーン開始3日で、2万件を超えるリアクションや共感の声がTwitter上で寄せられたそうです。

出典:Pantene 公式「  #この髪どうしてダメですか」より

昔は『校則』といって髪を結ばなければいけないとか、結び方が決められていたりとか、

髪色が元々明るい子が注意されたりとか、

「学生の正しい身だしなみ」って一体なんなの?

と思いながらも、先生が言うから守ってきたという方の方が多いかなと思います。

しかしパンテーンは、「一人ひとりの個性を前向きに育てたい」と言う考えから、

商品広告ではない、完全なブランドイメージ広告としてキャンペーンを打ち出したようです。

出典:Pantene 公式「 #この髪どうしてダメですか」より

広告面の冒頭には「地毛証明書を知っていますか?」というメッセージ。

地毛証明書というのは、生まれつき髪色が茶色の中高生が学校に提出する書類だそうです。

私は知らなかったのですが、確かに水泳部の子や屋外スポーツをしていた子なども含めて、染めていないのに髪が茶色だった子はいた記憶があります。髪の色、髪の長さも個性と捉えるのであれば、茶色だからダメだと言われるのは納得がいかないですよね。また、髪質が原因で自分に自信が持てなかった子もいるんじゃないでしょうか。

パンテーンは、社会では常識とされてきてどうしても隠されてしまった疑問を上手に取り上げ

社会的課題として定義し、解決のきっかけ作りとしてこのキャンペーンを打ち出しています。

掲出媒体として選択されたSNSTwitter)は、対象となる現役中高生、卒業生の世代である10代の利用率も高く、最適な媒体であると言えます。

そして、そういったSNS内の広告では、商品紹介ではなく、問題定義型、または参加型の広告が受け入れやすく、また、Twitterという引用して拡散(引用RT)できる媒体であったことも反響が大きくなったひとつだと思います。

またラジオでは、SCHOOL OF LOCK という、学生がターゲットの深夜ラジオ番組にて、同テーマについての投稿を募集。今の学生のリアルな悩みや、学生時代に抱いた疑問が集まったようです。

出典:SCHOOL OF LOCK RYUCHELL先生が来校!!授業テーマは「この髪ダメですか?」」

このような、今まで常識とされていた事に関して社会に疑問を投げかける広告は他にもあり、最近だと絆創膏メーカーのキャンペーン「#スニ活」も当てはまります。

出典:PRTIME「スニーカーでの就活を応援する「#スニ活」キャンペーンを開始」

こちらは、就活生の女子が抱える、パンプスでの靴づれの悩みから始まったもので、その傷を治すためのバンドエイドから、世の人事担当者への問題定義(他社への協力要請というべき?)をする広告です。

このキャンペーンもハッシュタグで意見を募集するなど、参加をすることでより自分事として考える機会を作っています。

今まで社会的に常識とされてきた身近なルールや規則に、「あれ?これおかしい?」と違和感を持ったらそこが社会を動かす狙い目

平成が終わり、新しい時代が始まる今だからこそ、常識だと思っていたことを改めて見直して柔軟な思考で個性を大切にできる社会にするのも、広告の役目ですね。

 

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