Oisixの広告がすごい!–広告コンセプトとSNSでのコミュニケーションについて考えてみた–
カテゴリ:SNSマーケティング
今週末は父の日です。日頃なかなか言えない感謝を伝える良い機会ですが、
全国のお父さんとその家族を応援する素敵な広告を見つけたので紹介したいと思います。
食品宅配が応援する「日本の家族の食卓」
出典:Oisix公式HP「いいパパって、なんだろう。拝啓 野原ひろし様」
こちらは、オイシックス・ラ・大地株式会社が運営する「Oisix」の広告です。
安心安全な食材や、簡単に調理ができるミールキットなどの食品宅配を展開している「Oisix」だからこそ伝えることのできる内容で、食卓を囲む家族への愛や感謝を感じられます。
「Oisix」とクレヨンしんちゃんのコラボは、4月のフードコラボから始まっていたそうですが、
実は、5月の母の日にも今回と同じようなコンセプトで交通広告を実施し、しんちゃんのお母さんである「みさえさん」をモデルに、全国のお母さんを応援していました。
出典:号外NET春日部市「【春日部市】母の日企画!春日部駅に「野原みさえ」と全国のお母さんへの応援メッセージがあります!!」
この時、埼玉県春日部駅の交通広告(駅の壁面)に横約10メートルにわたって掲出されたのですが、誰もが知っているお母さんキャラの凄さと、強いメッセージ性が、春日部市民だけでなく、全国のSNS上でも話題になっていました。
その反響がよく、今回父の日のタイミングでは、しんちゃんのお父さんである「ひろしさん」と全国のお父さん、そしてその家族に向けたメッセージを発信しています。
アニメの世界観とは違うキャラの使い方
実際のクレヨンしんちゃんのアニメの内容としては、自由でやんちゃな5歳児しんちゃんとその友達や家族のハートフルな物語なのですが、一部の大人からは、しんちゃんのお行儀が良くないこともあって、子供に見せるのはどうんんだ?という議論を生んだことも記憶にあります。
正直企業のトップがなかなかOKを出しづらいキャラクターだなと、感じてしまったシーンもありました。
しかし、そんなことを全く感じさせない、アニメのテイストとは違う観点からキャラクターを活かしています。
キャラ設定をしっかりと理解し、現実の世界で頑張るお母さん、お父さんと重ね合わせることで、人の心をぎゅっと掴むコピーになっています。
イメージ広告でバズった後に
恐らく戦略通りにSNSでも話題となった広告ですが、その後の広報課さんの公式Twitterでの対応もとても素晴らしく、ただ商品を宣伝するのではなく、共感した気持ちに寄り添う投稿を続けられていました。
例えば、みさえさんの名前を自分の母親の名前に変えれるような画像を投稿していたり、
#みさえ #母の日 でエゴサして出てきたツイートを引用RT、いいねを押したり……
私もそうですが、企業の公式アカウントから自分の投稿にリアクションが来ると
「見てくれたんだ」「届いたんだ」と嬉しくなりますよね。
こうした企業側からのアクションで、はじめて「この広告を出したのはOisixなんだ」と気づくことができるのです。
そして、その会社のサービスを知ったり、利用したいと思うようになっていきます。
まとめ
誰でも発信することができるこの情報過多の時代には、いかに興味関心を持ってもらうかが大事ですが、その後にいかにフォローができるか、コミュニケーションがとれるかで、ユーザーになってもらえるかどうかが変わってきます。
広告は、商品の魅力をストレートに伝えるだけではなく、社会情勢、世間の状況を把握し、明確なコンセプトを設定した上で、リアルタイムなコミュニケーションも含めて、企業のイメージを作っていくことがマストになりつつあるなと感じました。
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