ヤフーとLINEの経営統合について消費者目線とマーケター目線でちょっと考えてみた

カテゴリ:時事ネタ

公開日:2019.11.14 最終更新日:2020.10.12
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昨日のブログに引き続き、キャッシュレス決済の動きにも影響がありそうなニュースがありました。

出典:毎日新聞「ヤフーとLINE経営統合へ 月内にも基本合意目指し、最終調整」

ニュースによると、

Yahoo!JAPANやZOZO、PayPayなどを運営するソフトバンク傘下の、つい最近(2019年10月)社名変更をした「Zホールディングス」とNAVER傘下のLINEが、ソフトバンクの買収も視野に入れた経営統合に向けて最終調整に入ったとのことです。

一般生活者目線で心配なことはやっぱりPay問題

増税前後に加速しているキャッシュレス決済にも影響がありそうです。

というのも、増税後の調査でこんなデータがありました。

出典:PRTIMES「増税後のQRコード決済利用率が3倍に拡大。最も利用されているアプリはPayPay/株式会社インフキュリオン・グループ」

増税後の10月1日から、QRコード決済時に、還元されるキャンペーンが実施されており、それにより、QRコード決済利用率が3倍になりました。

そして、その中でも最も利用者が多いのが

PayPay の 63.8% 続いて LINE Pay の 29.6% です。

おそらく、重複して利用されている方も多いと思いますが、

日本でのQRコード決済のシェア1位と2位が統合されたら、もう他社は太刀打ちできないといった状況になります。

最近イオンからも独自のQRコード決済として「イオンペイ」の導入を検討しているような話もありましたが、個人的には導入したとしてもシェアが取れず、その後の運営が厳しくなりそうな予感しかしません。

SNS(主にTwitter)での声を見てみると、

「最近のLINE、PayPayの還元祭りが共に控えめだったのは、この準備のため?」と推測する方や、

統合後の名前を考えた大喜利合戦をする方、

また、今後の統合時にLINEとYahoo!IDのどちらかのアカウントに統合されてしまうのではないかと心配の声をあげる方も中にはいました。

まずは会社の統合が先ですが、その後の「Pay合体」にも注目したいです。

日本のネットサービスはSoftBankが牛耳る形に

この業界にいる方はもうお気づきでしょうが、

冒頭でも説明した通り、

SoftBankの傘下には、Yahoo!、PayPay、ZOZOといった、日本のネット業界を支えているサービスがあります。

Yahoo!は 検索エンジンとEC(オークション)サイトでの消費者行動データ

PayPayは リアル店舗での購買履歴や消費者行動データ

ZOZOは よりパーソナライズ化した衣服(体型)の消費者行動データ

とそれぞれ、サービス利用によってビックデータを持っています。

そこに、LINEが入るとなると、今まではクローズドだったコミュニティー、外にはあまり明かされていないサービスの利用データ(投資・スコア・保険など)も手に入ることになります。

現代の消費行動にネットはついて回ります。情報もモノも溢れているので、より自分にあった商品やサービスを購入したい消費者にいかにパーソナライズした商品やサービスで、購入してもらうのかが、企業側の課題となっているので、

その消費者データを持ち、さらに活用できるがどうかが鍵となります。

つまり、SoftBankがサービスの利用者だけでなく、あらゆる消費者データも持つ形になっていきます。「日本のネットサービスはSoftBankが牛耳った。」と言う日はもうすぐそこまでやって来ているのかもしれません。

今後のネットサービスやネット広告などにはかなり影響を与える統合になっていくはずですので、マーケティングをしていく企業としても、一般消費者としても目が離せない今回の統合。今後も動向に注目していきます。


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