SNSのいいね機能がもたらすストレスを懸念?FacebookやInstagramでいいね廃止を検討

カテゴリ:SNSマーケティング

公開日:2019.09.05 最終更新日:2020.08.22
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普段SNSを触っていて何気なく、「いいね」を押している私たち。

「友達の投稿には「いいね」を押さないと気が済まない」

という方もいれば、

「本当に良いと思った投稿だけにいいねをする」

というタイプもいますよね。

いいねしてもらうとやはり嬉しいもの。

現代社会において、SNSのいいね機能というのは

誰でも気軽に承認欲求を満たすことができるものになっています。

ただし、その一方で

「いいねを押していない人がなぜ押してくれなかったか気になってしまう」

と、思ってしまい、いいねやSNSそのものに対してのストレスを生み出すきっかけになっているという課題もあるようです。

そんな中、Facebookから、こんなニュースが。

Facebookのいいね 廃止検討か

出典:CNET Japan「Facebook、「いいね!」の数を非表示にするテストを検討」

Facebookは近いうちに、ニュースフィードへの投稿に対する「いいね!」の数を非表示にする可能性がある。同社は8月にInstagramで、投稿した写真に「いいね!」をもらわなければというユーザーの強迫観念を断ち切るための手段として、類似の機能を既にテスト済みだ。

 アプリ研究者のJane Manchun Wong氏は米国時間9月2日、Facebookが「Android」版アプリでこの変更を実験しているのを発見した。Facebookは2日、「いいね!」の数を非表示にするテストを検討していると、TechCrunchの報道を認める形で述べた。

引用:CNET Japan「Facebook、「いいね!」の数を非表示にするテストを検討」

Facebookだけではなく、Instagramでは先行して同様の試験が始まっています。

出典:ITmedia NEWS「Instagram、「いいね!」数非表示テストを日本でも開始」

Instagramでは、以前は表示されていた、フォロワーのフィード上のいいね数の表示がなくなり、

「いいねした人:〇〇さん他」という表記のみになっています。

自分の投稿については、今まで通り、確認できるようになっているので

投稿に対する分析の面では今後も困ることはないでしょう。

いいねが与える心理的影響とは?

SNSの承認欲求「いいね」については、こんな調査がありました。

出典:川端 久美子, *中田 悠理, *木谷 庸二SNS における「いいね」がユーザーに与える心理的影響とその表示 方法に関する研究,2017

2017年に京都の大学で調査された「いいね」がユーザーに与える印象と、その表示方法(デザイン面)に関する研究内容です。

その中のいいねに対してのヒアリング調査からこんなことがわかりました。


SNS 依存傾向の高い人は
  • 「いいね」数が少ない時、その背景に「い いね」をしなかった人の存在が浮かび上がる。
  • 自分の投稿を良い と思わなかった人たちの存在が感じられ、彼らから低評価を受け ている感覚により、不安な気持ちになる。

現状の「いいね」の表現方法では、件数に価値が置かれ、送り手の思いが伝わっていないという問題
また、以上の問題は特にインスタグラムで多く見られた。

 

上記の調査から、いいねの件数を他人と比較したり、いいねをもらえないことに対して、不満に思ったりすることが、SNSを利用するストレスになっていると推測できます。

マーケティングにおいてのいいね

マーケティングにおいていいねに関する考え方は、個人利用とは少し違って、

クチコミの共感度・信頼度の評価基準です。

例えば、「バズった」と言うための判断は、そのいいね数で見ると思います。

自分の知っている友人も、知らない大多数の人も

「いいねと思っている」「共感している」

という事実から、自分も安心してそのクチコミに対する評価ができるかと思います。

今回のFacebookとInstagramでは、まだマーケティングに影響することも少ないかもしれないのですが、Twitterでいいね数やRTがわからなかった場合、大規模にバズることはないのではなないかと思います。

 

今回のいいね機能廃止の検討は、FacebookやInstagram内だけのものではない「SNSによるストレス」が起因となっているとのことなので、今後他のSNSへの検討の可能性もないとは言えません。

そうなった場合、またマーケティングモデルが若干変化するのではないかなと思いますし、他人の評価をいいね以外で測るコンテンツを生み出す必要が出てくるのではないか?と思うのでした。

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