【2022年更新】どうやって集客を増やす!?新規客・既存客を獲得する方法
カテゴリ:集客
本記事は、下記のような悩みを持たれた方に向けて書いております。
- 色々なメディアを使って集客しているけど人が集まらない
- 競合が増えて人が集まらなくなってきている
- 一度問い合わせがあった顧客からリピートにつながらない
今回の記事を読むことで、競合を調べるための具体的な方法、これから力をいれるべき集客方法が明確になります。
是非最後までご覧ください。
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弊社inglowの代表である小里が、AIを活用した戦略やデジタルマーケティング支援の経験を踏まえ、無数にあるWeb広告から正しく選定する方法を解説しています。お求めの方は下記リンクから動画をご覧頂ければと思います。
集客を増やすために持つべき
マインド
集客について、「ただお客様を集めること」と考えていると、集客を成功に導くのは難しいです。
まずおさえておきたいのは、集客は「お客様を集める」だけではなく、「お客様を惹き付けること」がこれからの集客で何より重要になります。
集客に失敗してしまう例として、次の手法が行われてきました。
- 色んなところに広告を掲載し、とにかく認知を増やす
- ハウスリストの顧客に手当り次第テレアポをして売り込む
上記の手法だと、基本的には資本を多く持つ企業が一番PRできるという構図になってしまいます。
この記事では、そこまで広く認知ができなくても、効果的に見込み顧客にアプローチし、集客をしていくための方法を解説します。
何を目的に集客を増やすのか
「集客をする」ということに対して、「とにかくサイトのアクセス数を増やす」「たくさんのユーザーに認知を拡大する」といった施策がとられがちです。
集客の目的は、あくまで企業利益を最大化するためのものであり、手段にすぎません。
そのため、集客する上で何を達成したいのか、目的をしっかり定めましょう。
目的の定め方として、「KGI」「KPI」「コンバージョン」といったフェーズ毎で具体的な目的の定め方があります。
下記の記事を参考にまずは、目的を見直すことをおすすめします。
集客を増やすために集めるべき
顧客層
目的を定めたら、次に集めるべき顧客層を明確にします。
顧客層は次の種類で分類できます。
上の図は『マーケティングファネル』と言い、1番上の「潜在顧客」から1番下の「既存顧客」になるにつれ、ターゲットが狭くなっていることを表します。
また、ターゲットの幅が狭くなっていく程、顧客との関係の深さを表します。
つまり、「潜在顧客」は多く存在し、「既存顧客」は多く存在しないけど、関係の深い顧客であることがわかります。
それぞれの層の特徴について解説します。
潜在顧客
潜在顧客とは、
まだ自社の商品・サービスを知らない、あるいは悩みに気づいていない状態の顧客を指します。
潜在的な悩みやニーズに気づき、サービスを認識したときに興味・関心が喚起され、商品ページを検索したり情報収集などの行動を起こします。
特徴として、すぐに購入や問い合わせまで行動を起こすのは難しいけど、将来的には関係を深められる可能性を持った顧客になります。
顕在顧客
顕在顧客とは、
既に商品・サービスを認識していて、一定の興味・関心を持っています。
特徴として、情報収集中の層で、様々な企業の商品・サービスを比較・検討している状態です。
競合と比較している状態であることから、競合より優位だと思ってもらえる情報を提供することで、比較的すぐに問い合わせや購入を行ってくれやすい層です。
既存顧客
既存顧客とは、
文字通り、「既に商品の購入やサービスの問い合わせなどの取引をしたことがある顧客」を指します。
マーケティングの言葉で「1:5の法則」というものがあります。
この言葉は、
潜在層・顕在層を対象にした新規顧客の獲得は、既存顧客の維持と比較して約5倍のコストがかかるというものです。
一度は商品・サービスに興味を持ち、購入まで行っている状態であることから、少ない投資でもう一度商品・サービスを購入する可能性が高い顧客層と言えます。
まず集客するには、これらの層があることを理解し、それぞれで集客方法が異なるということをおさえておきましょう。
集客を増やす方法
結論、集客を増やすには、
客数を要素分解し、それぞれの要素毎に最適な集客手法を活用することで集客数を増やします。
まずは、客数の構成要素を確認しましょう。
客数の構成要素
客数は次の要素で構成されます。
基本的には、「客数」は「新規顧客」と「既存顧客」の数で決まりますが、既存顧客から離反する顧客を減らす事もまた、「客数」につながります。
集客する上でポイントは、この「離反顧客数」にあります。
「離反顧客」とは、
商品・サービスを購入した既存顧客が他の商品・サービスに乗り換えてしまう、あるいは顧客が自社の存在を忘れてしまうことを指します。
新規顧客の増やし方
結論、新規顧客を増やすには、
自社・競合の立ち位置を把握し、競合の少ない市場を発見して認知を拡大して集客していく必要があります。
まずは、どのように狙うべき新規顧客を洗い出すか解説します。
STP分析
新規顧客を増やすためのマーケティング手法で「STP分析」という考え方があります。
STP分析とは、次の項目の頭文字から成っています。
Segmentation (セグメンテーション) |
市場の細分化 | |
---|---|---|
Targeting (ターゲティング) |
狙う市場の決定 | |
Positioning (ポジショニング) |
自社の立ち位置の明確化 |
STP分析はざっくりと次の流れで分析を行ないます。
セグメンテーションで市場・顧客の全体像を把握
↓
ターゲティングで狙うべき市場を決定
↓
ポジショニングで競合他社との位置関係を決定
それぞれの項目毎に解説します。
セグメンテーション
セグメンテーションとは、顧客を共通項で括り、市場や顧客を細部化します。
細分化するための基準として、代表的な共通項を紹介します。
【地理的変数(ジオグラフィック変数)】
国・地域市町村・気候・人口密度などの地理的な要素で市場を細分化します。
例えば、人口密度が高い都市部では、目新しい商品が売れやすかったり、一方で人口の少ない地域では、目新しいものではなく慣れ親しんだ商品が売れやすいなど分析ができます。
【人口動態変数(デモグラフィック変数)】
年齢・性別・職業・所得・学歴・ライフステージなどの客観的な要素を基準とします。
例えば、飲食店であれば10代~20代の女性向けのスイーツを中心とした販売や40代女性を対象にした少し高級な食材で落ち着いた雰囲気のサービスなどが考えられます。
【心理的変数(サイコグラフィック変数)】
生活スタイルや性格・価値観などのパーソナリティといった心理的な要素で細分化します。
例えば、野菜を中心にした生活で、肉をほとんど食べないユーザーを対象に分析するのに使えます。
【行動変数(ビヘイビアル)】
ユーザーのサービスや商品に対する反応(購買行動・閲覧しているページ)などの行動様式で細分化します。
こちらは既に紹介した顧客層のいずれかに該当するかで分析します。
潜在顧客 | 商品・サービスの認知をしていない | |
---|---|---|
顕在顧客 | 商品・サービスの比較検討を行っている | |
既存顧客 |
自社や自社の商品・サービスに高い忠誠心を持っている 継続的に商品・サービスを購入している 以前に商品・サービスを購入したが、継続して購入していない |
以上がセグメンテーションによる分類方法になります。
ターゲティング
セグメンテーションで市場(顧客)を細分化したら、今度は狙うべき市場(顧客)を絞って行きます。
どのようにセグメンテーションした市場に焦点を当てていくかをここでは、「6R」という基準で考えていきます。
【Realistic Scale(市場規模)】
ターゲティングに適した市場規模を指します。市場規模が大きい場合は競合が多く、市場規模が小さすぎる場合は、利益を出すために必要最低限の顧客を確保するのが難しくなります。
市場規模がある程度適切であることが重要です。
【Rate of Growth(市場の成長性)】
将来的に成長する可能性がある市場かを指します。
この場合、たとえ現在小さい規模であっても、将来成長の見込みがあれば、ターゲティングの対象として当てることができます。
【Rank & Ripple Effect
(顧客の優先順位と波及効果)】
自社の強みが活かせる市場であるか、また口コミやレビューなどユーザーによって波及が大きくなりそうな市場であるかを指します。
【Reach(到達可能性)】
広告やプロモーションを行った際、見込みユーザーに対して情報を適切に届けることができる状態を指します。
例えば、テレビばかりを見る高齢者を対象にしたサービスの場合、いくらWeb広告を打ってもそもそも見られないため、この場合はテレビやチラシなどの適切なメディア選定が必要になります。
【Rival(競合状況)】
競合がどの程度存在するのか、競合に対して差別化できるかで判断します。
【Response(測定可能性)】
効果測定ができる状態かを指します。どこがネックで集客ができていないかなど、把握することで次の施策を考えることができます。
ポジショニング
狙うべき市場を決定したら、今度はその市場の中で自社の商品・サービスと競合の立ち位置を決めます。
ポジショニングするためには、ポジショニングマップを活用します。
ポジショニングマップとは、縦軸と横軸にそれぞれ別の価値基準を設け、自社と競合を配置して立ち位置を把握します。
ポジショニングマップを活用する目的は大きく2つあります。
- 市場において自社がどこに位置するか、客観的に知るため
- これから市場で、どのポジションに位置するかを決めるため
今回は喫茶店を例にして、縦軸に「価格帯」、横軸に「お店の雰囲気」を設けます。
すると下記のように配置ができます。
このように競合を並べてみることで、ニーズに空きのあるところがわかります(緑枠)。
今回の場合は「低価格」かつ「オフィシャル」な雰囲気の喫茶店にニーズがあることが発見できました。
この空きのあるところに自社のポジションを置くことができれば、ビジネスチャンスは大きく広がります。
【ポジショニングマップ作成時の注意点】
ポジショニングマップを作成する際、下記の項目を満たしていることを心がけましょう。
-
縦軸、横軸に相関関係がないこと
- (例:縦軸に「価格帯」、横軸に「品質」。この場合ほとんど高価格帯は品質が高いため、差別化が図りにくい)
-
中心に顧客の視点があること
- 縦軸・横軸が交わるところに顧客のニーズがあることが前提。もともとニーズがないところに軸を設けてしまうと、差別化してもそこにニーズがないことになってしまう。
-
既に競合が多く存在する市場も把握する
- 何故そこに競合が集まるのかを知ることで、発見した差別化要素に足りていないところがわかって来る。その上で空いているニーズを検討する必要がある。
ここまでの説明を動画でわかりやすく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。
続いて、ここまでの分析で見えてきた顧客ニーズをもとに戦略を練っていきます。
4P
4Pとは、これまでの顧客ニーズをもとに実際に商品・サービスを販売するための実行戦略を指します。
次の4つの戦略を指します。
Product(商品戦略) | ターゲットにどのような商品・サービスを提供するか。売れるために差別化するためのコンセプトづくりをする。 | |
---|---|---|
Price(価格戦略) | いくらでターゲットに商品・サービスを提供するか。高価格帯か低価格でいくかの価格設定をする。 | |
Place(流通戦略) | ターゲットにどのような経路・手段で届けるか。店舗・卸・通販・ネットなどで最適な方法を決める。 | |
Promotion(販促戦略) | ターゲットにどのようにして商品・サービスの魅力を伝えるか。広告・SNSなどの販売促進する方法を決める。 |
それぞれ詳しく解説します。
Product(商品戦略)
まずは、売れるための商品・サービスの作り方の戦略を考えます。
商品戦略を考える上で、次の5つの要点にわけて考えることができます。
- 商品の特徴
- ブランド構築・維持
- 保証・サービス/サポート
- パッケージ
【商品の特徴】
商品の特徴を考える上で、「コア機能」と「付随機能」のバランスをうまくとることが重要です。
コア機能 | 商品の最低限備わっているべき機能 | |
---|---|---|
付随機能 | ないからといって困るものではないが、あることで差別化ができる、競合商品より優位になる機能 |
この2つの機能は、市場の動向や顧客の変化によってニーズが代わるため、常にアップデートができるものであるとなお良いです。
【ブランド構築・維持】
既存ブランド名で売りに出していくか、あるいは全く新しいブランド名で展開するかを考えます。
ブランドの重要性は、顧客の商品に対するイメージにつながり、「○○○と言ったらこのブランド」というようなブランド名だけで競合より優位に立てる可能性があります。
逆に品質が悪く評価された場合、ブランド想起することで「このブランドの商品は質が低い」とイメージが刷り込まれてしまうため、
このようなリスクを許容し、顧客のニーズを満たせる商品を提供することが重要になります。
【保証・サービス/サポート】
保証をしっかり設けることで、顧客の不安を軽減したり、継続的な購入につながる大事な要素になります。
保証期間の長さや多機能な場合のサポート対応が手厚いことで、顧客の購入した後の満足度に大きく影響します。
注意点として、サポートを手厚くしすぎると、その分顧客の対応に割く時間が増えてしまうため、商品の価格設定もサポートの手厚さを考慮して考える必要があります。
【パッケージ】
商品のデザインに関わる重要な要素です。
商品のコンセプトにもとづいて、商品のサイズ・形・材質・色などの要素を決める必要があります。
パッケージによって売上が3倍も伸びるという事例もあります。
したがってコンセプトの確立をまずはしっかり行ない、商品イメージに落とし込んでいきましょう。
例として、Meijiのチョコレートは、当初はコンセプトが「品質の高いカカオを使用」という点で販売していました。
しかし、カカオの認知が少なかったため、コンセプトを「大人の嗜好品」としてチョコレートのコンセプトを確立し、
パッケージもそのイメージに寄せることで売上目標の2倍も成果が出たとのことです。
Price(価格戦略)
価格戦略では、顧客となるターゲットが買いやすく、かつ自社にとって利益を最大限出すための適切な価格設定が求められます。
適切な価格を設けるために3種類の判断軸があります。
- コスト基準型
- 競争基準型
- マーケティング戦略基準型
【コスト基準型】
製造・仕入原価・人件費・販促費などのコストを積み上げ、プラス一定の利益を加えて販売価格を決定する方法です。
最も基本的な型ですが、競合との価格で優位性を出すことは難しい側面があります。
【競争基準型】
競合の価格帯を考慮して価格を設定します。
競争の激しい業種だとこの型が多く採用されています。
競合が価格で優位に立っている場合、それに追随する必要があり、競合と体力勝負になりがちな手法になります。
【マーケティング戦略基準型】
価格による差別化を、競合基準で設けるのではなく、「クーポン」や「限定割引」などの付加価値によって価格の差別化をします。
他にも「まとめ買い」「初回価格無料」などの設定も有効です。
価格戦略のコツは基本的にはコスト基準型で設け、そこにマーケティング戦略で付加価値をつけて、適切な価格を維持していくことが重要です。
Place(流通戦略)
流通戦略とは、生産者から顧客に届けるための販売ルートをどのように管理・運営していくかの戦略になります。
流通戦略は次の3つになります。
- コミュニケーションチャネル
- 販売チャネル
- 流通チャネル
【コミュニケーションチャネル】
商品・サービスを顧客に認知してもらい、問い合わせや資料請求にアクセスさせるための適切なアプローチで流入させる方法を決めます。
Webサイトからの申込みの場合、ホームページやブログ、Web広告などの方法によって流入させます。
Webサイトからの申込み獲得などの詳細については下の記事で詳しく解説しています。
【販売チャネル】
実店舗やWebで顧客が商品・サービスを購入できる場所を設けることです。
実店舗のスーパー・小売店やECサイトがこれに当たります
【流通チャネル】
配送・物流の業者を指します。
自社と顧客が直接やりとりする「直販チャネル」と他の業者が中間に入ってやりとりする「関節流通チャネル」があります。
流通戦略でチャネルを決める上で下記を注意しましょう。
-
商品・サービスを受け取るまでの時間
- 注文してからなるべく早く受け取れることを重視する
-
チャネルの利用のしやすさ
- 実店舗であれば店舗までの距離、Webの場合は検索でひっかかりやすいなどSEO対策されていることを重視する
-
配送サービスが充実している
- 「取り付け」があったり、「修繕」のサービスを設けて顧客の安心感を高める
Promotion(プロモーション戦略)
プロモーションとは、顧客に対し、認知や潜在的なニーズを引き起こすための購入につなげる手段になります。
こちらは大きく4つあります。
- 広告宣伝
- 広報・PR
- セールスプロモーション
- 人的販売
【広告宣伝】
インターネットやテレビ・ラジオ・新聞などを活用してプロモーションを行ないます。
こちらはターゲットの使うメディアを想定して、どの方法によるプロモーションが効果的かを考えます。
広告の種類については、下の記事で詳しく・かつ網羅的に解説しています。
【広報・PR】
ウェブ配信サービスの「PR TIMES」や「@Press」などに登録し、ニュースサイトにPRがそのまま掲載されます。
こちらは、不特定多数のインターネットユーザーに認知を広めることができます。
あるいは、「日経新聞」や「朝日新聞」といった新聞社、または「マイナビニュース」や「ITmedia」などのウェブメディアの記者に依頼し、各メディアで掲載してもらいます。
こちらの場合は、記者に興味を持ってもらえたら取材を受け、記事で取り上げられることで、一気に認知を広げられる拡散性を秘めています。
【人的販売】
営業による訪問販売やテレアポなどが該当します。
説得する形で顧客の潜在ニーズを引き出してアプローチできるため、手法としてはまだまだ有効です。
【セールス・プロモーション】
こちらは、顧客の需要を刺激させるために「展示会の実施」や「サンプル品」「景品」などの付加価値を設けて販売促進させます。
以上でそれぞれの4Pの特徴を解説しました。
4Pを考える上で重要なのは、それぞれの戦略をバラバラで考えるのではなく、どの戦略も整合性がとれている必要があります。
極端ですが、差別化に尖りすぎてしまう例として、
高額な商品ばかりを取り扱った商品をスーパーで販売しても、主婦などの家族層にはニーズを満たすことが難しく、商品価値を伝えることは難しいです。
この場合は、価格戦略と流通戦略で整合性がとれていない状態と言えます。
ここまでをまとめると、新規顧客を増やすためには、次の順番で戦略的に増やしていくことが重要です。
- 市場を細分化
- 細分化した中で自社が狙うべき市場を決定
- 市場の中で自社の立ち位置を明確化
- コンセプトに合わせた商品作り
- 競合と消耗戦にならない戦略的な価格設定
- どのような経路で顧客を購入まで導くか決定
- どのような方法で実際に集客を行うか
ここまでの内容をおさえて、現状の自社の集客状況が把握できたら、実際に集客方法を見直しましょう。
それでも、集客方法の種類が多すぎて、本当に適切な集客ができているのかお悩みでしたら、無料相談を実施しておりますので、是非お気軽にご相談ください。
次に、既存顧客の増やし方について解説します。
既存顧客の増やし方
結論、既存顧客を増やすには、次の2ステップを行ないます。
- 離反顧客数を把握し、自社への興味を回復してもらうことで継続した購入を促す
- SNSなどのツールで知人への紹介を促し、新規顧客の獲得をしていくこと
冒頭でも説明したように、既存顧客を増やすことは新規顧客よりもずっと少ない予算で集客ができます。
したがって、既存顧客が一定数いる場合は、まずは既存顧客と現状の関係性を見直すことからおすすめします。
関係性を見直すことで離反顧客数を減らす対策を行ない、かつ継続した購入を促すことで獲得することで客数が増えます。
まずは、なぜ離反が起こるのか見ていきましょう。
離反が起こる原因
離反が起こる原因は次のことが考えられます。
- 商品の質と値段が合っていない
- サービスに不満を感じている
- 定期的な情報を提供していない
商品の質と値段が合っていない
価格設定が適切でないと感じられると、離反のきっかけになります。
価格設定は競合の参入で大幅にコストカットされている場合などの外的要因もあるため、適正価格をつけるのは難しい場合もあります。
また、商品の欠陥が多いことも挙げられます。
欠陥が多いと、レビューなどの評価で低評価が増え、顧客からの信頼を失います。
サービスに不満を感じている
サービスへの不満は、商品の質やサービスそのものに対する不満だけではない場合もあります。
カスタマーサポートが中々つながらなかったり、支払い方法が限られていたりなどの様々な要因が考えられます。
定期的な情報を提供していない
一度購入した顧客がまた同じ商品・サービスを利用するとは限りません。むしろ、他のサービスも体験してみるといった形で離反が起きます。
定期的に有益な情報を発信することで、顧客の印象に残るような工夫をする必要があります。
CRM分析
CRM分析とは、顧客データをもとにした分析方法を指します。
前提として、顧客データには、購入時の行動履歴や購入した商品情報をもとにグルーピングを行なう必要があります。
グルーピングの方法は3種類あります。
- RFM分析
- デシル分析
- セグメンテーション分析
RFM分析
「Recency(直近購入)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」の頭文字で、これらの要素に点数付けしてデータを管理し、分析する方法です。
例えば、「R」と「F」の両方の点数が高い場合、リピーターである可能性が高いです。
あるいは、「R」と「M」の両方が高く「F」が低い場合は、リピーターではないけど、今後リピーターになる可能性がある顧客として分析できます
デシル分析
顧客を購入金額順で10段階でグルーピングしてデータを管理し、分析します。
例えば、顧客数が1,000人いれば、購入金額の上位100人ずつのグループで分けます。
ここで分けたグループ単位のことを「1デシル」と呼びます。
その後、グループ毎で総合購入金額を割り出し、最後に全体1,000人の総購入金額から、グループごとの比率を割り出します。
このように分析し、上位何名の顧客が売上の何%を占めているかといった情報を得ることができます。
セグメンテーション分析
セグメンテーション分析は、共通のニーズやユーザー属性で分類したデータを管理し、分析方法です。
例えば年代別や居住地域で分類します。
このように分類した中には、会社員や主婦、学生などのユーザー属性の購入データがあります。
この中で一番購入率が高いのが仮に「学生」だったとしたら、学生を中心にアプローチする施策が考えられます。
以上がCRM分析のざっくりとした方法になります。
CRM分析を行うためには、顧客情報をグルーピングするための情報の加工が必要になります。
CRMツールの導入をご検討されている企業様やこれからCRMツールの導入をされる企業様の支援について無料相談を実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
リピーター獲得の方法
顧客の分析ができた上で、次に具体的な既存顧客から定期的に購入を促す方法について解説します。
リピーター獲得のための施策は次のとおりです。
- 有益な情報を定期的に提供する
- UGCを獲得する
- ユーザーコミュニティを作る
有益な情報を定期的に提供する
定期的に有益な情報を顧客に提供することで、リピート率が向上します。
有益な情報を提供する方法として、次のものが効果的です。
- ステップメール
- クーポン配布
- メルマガ
【ステップメール】
ステップメールは、購入から3日後→10日後→1ヶ月後など段階的にメールを送り、購入を促す方法です。
例えば下記の例が挙げられます。
購入した時点でお礼のメールを送り、注文ができていることの安心感を与える
↓
購入からある程度商品が使い慣れてきた段階の2週間後に、
他のオプションあるいは似たサービスの紹介をし、比較検討させる
↓
商品に満足している場合、お買い得情報を与え、関連する他のオプションやサービスに誘導する
このように段階を踏んで定期的にメールを送ることで、顧客の購買意欲が育っていきます。
ステップメールは効果的ですが、それぞれのユーザーに設定をするには、かなりの労力が必要になります。
そのため、一度設定をすることで、該当のユーザー属性に対して自動でステップメール配信が行えるMAツールというものがあります。
MAツールを導入することで、CRMの顧客情報管理からステップメールによる顧客の育成を自動管理することが可能です。
詳しくは無料配布している下記の資料をご参考ください。
【クーポン配布】
クーポンを配布することで、顧客が継続して購入をしやすくなります。
クーポンを配布する上で次の点を意識しましょう。
-
割引以外のサービス
- 飲食店であれば、「サイドメニュー1品無料」などのオプションでサービス提供することで、価値を感じやすくなります。
-
有効期限を設ける
- 有効期限を設けることで、期限が近づいた際に「利用したい」という気持ちが働きやすくなります。
-
既存顧客にのみ優遇したサービス
- クーポンの適用を既存顧客のみにすることで、進んで使ってくれやすくなります。
【メルマガ】
CRM分析によって得た、顧客のユーザー属性にあった有益な情報を定期的に提供します。
例えば、40代女性向けの顧客には、該当の年齢層から支持されているブランドの最近のトレンド情報を配信するなど、この企業からのメールは有益だと思わせることが重要です。
あまりにもユーザー属性と違った情報ばかり送ってしまうと、配信停止の依頼があったりしますので、しっかりユーザー属性の定義をし、パーソナライズした情報で提供するように心がけましょう。
UGCを獲得する
UGCとは、既存顧客から生成されたコンテンツを指します。
例えば下記があります。
- レビュー
- 購入者の声
- 口コミ
- SNS投稿
- ブログ
UGCを獲得することで次のメリットがあります。
- 企業主体ではないたくユーザーによる投稿で認知されるため、情報の信頼性が高い
- ユーザーが投稿した内容から、新しいコンテンツのアイディアにつながる
- 一つの良質なUGCはから他の人によっても拡散してもらい、勝手に認知が広まる
UGCの獲得から来店までつなげる方法について、下の記事で詳しく解説しています。
ユーザーコミュニティを作る
ユーザーコミュニティとは、
ユーザー同士で企業のサービスについての知識やノウハウの共有を行えるSNSや掲示板のような場を意味します。
購入者同士で意見交換しあえるコミュニティがあることで、顧客同士のつながりから、自社への愛着が増します。
ユーザーコミュニティを作ることで次のメリットが得られます。
- サポートコストの低減
- ユーザーの意見を取り入れてFAQに反映可能
- いつでもユーザーは質問ができる
例えば、商品やサービスに対する質問をユーザーから答えることができるようにすると、誰でも気軽に質問でき、ユーザー同士の関係を深めていくことができます。
また、回答者にはインセンティブとして、お店で使えるポイントなどを付与し、回答者が積極的に参加しやすくするのも効果的です。
以上が既存顧客を獲得する方法になります。
ここまでをまとめると次の流れで解説しました。
- 離反が起こる原因を見直す
- 顧客データをもとに分析を行なう
- CRM分析して、顧客をグルーピングする
- グルーピングしたユーザーに適したステップメールの配信
- 既存顧客を優遇したクーポンの配布
- 顧客に合った有益な情報を提供する
- コミュニティを設けて、ユーザー同士の関係性を深め、自社への依存度を高める
まとめ
今回は下記の流れで解説しました。
- 集客を増やすために持つべきマインド
- 何を目的に集客を増やすのか
- 集客を増やすために集めるべき顧客層
- 集客を増やす方法
集客を増やすには、集めるだけではなくいかに既存のお客様を大事にするかが重要です。
既存のお客様からの評価によって、SNSが普及した現代において、良い商品・サービスはお客様によってすぐに認知されます。
自社にあった方法で顧客を増やしていきましょう。
弊社inglowでは、これから広告の運用を考えられている方、あるいはこれから広告代理店に運用をお願いされる方向けに、「業界別Web広告の成功事例」をまとめた資料を無料配布しております。
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寺澤 大河
inglow エンジニア兼マーケティングチーム所属。寺院での修行を経て、エンジニアとしてinglowに入社。SNS広告の自動化システムの開発やタスク管理ツールなどの実装を経験後、マーケティングチームにてSEO・マーケティングオートメーションを活用したコンテンツマーケティングに携わる。またWeb広告運用を習得し、マーケティングとシステムエンジニアの知見を活かし、サイト構造とWeb広告の両方の側面で最適化した運用を実現している。