【2021年7月最新】リスティング広告のアカウント構造|プロが徹底解説
カテゴリ:リスティング広告
リスティング広告のアカウントは、以下のような包含構造になっています。
こんにちは、株式会社inglowマーケティングチームの梅田です。
弊社、株式会社inglowは、国内外の最新AI・自動化技術を用いることで、広告予算が月々15万円~数百万円の企業様に対しても、莫大な予算を使っている大企業にも匹敵するハイレベルなマーケティングをご提供しているマーケティング会社です。
- リスティング広告のアカウント構造をどう作成すれば良いか分からない。
- キャンペーンや広告グループなど、分けるべき時とまとめるべき時の区別を知りたい。
本記事は、上記のような悩みを持たれた方に向けて書いております。
アカウント構造によってリスティング広告で上がる成果はかなり変わります。
これまで何となくキャンペーンを分けたり広告グループを分けたりしていたマーケティング担当者には必見の記事です。
それでは、いきましょう。
アカウント構造と各階層で設定する項目
リスティング広告のアカウント構造は、以下5つの階層によって成り立っています。
- アカウント
- キャンペーン
- 広告グループ
- キーワード
- 広告
以下のように、それぞれの階層が包含関係を構成することでアカウントが構成されています。
アカウント
基本1企業1アカウントのみを作成しますが、例えば商品ごとにドメインを分けている場合は、ドメインごとにアカウントを分けて作成すると運用管理がしやすいので、オススメです。
アカウントで設定する項目
- ログインメールアドレス
- パスワード
- お支払い情報
キャンペーン
キャンペーンはアカウントの直下にある階層で、キャンペーン内に1つまたは複数の広告グループを作成することが出来ます。
キャンペーンで設定する項目
キャンペーン内で設定すべき必須項目は以下の通りです。
- キャンペーンで達成したい目標
- キャンペーンタイプ
- キャンペーン名
- 配信ネットワーク
- 配信デバイス
- 配信地域
- 言語
- 一日当たりに使用する予算
- 入札戦略(入札方法)
また、キャンペーン内で任意で設定可能な項目は以下の通りです。
- キャンペーンで目標とする成果
- オーディエンスの設定
- 広告表示オプション
- 配信日時
- ターゲット地域の詳細設定
- キャンペーンURLのオプション
広告グループ
広告グループはキャンペーンの直下にある階層で、広告グループ内には広告を表示させるキーワードや広告文などを設定していきます。
広告グループで設定する項目
- 広告グループ名
- 広告グループ単位での入札単価
- 広告を表示させるキーワード
- 表示される広告文
- 配信デバイス
- 各種ターゲティング
※入札方法を「自動入札」に設定している場合、「広告グループ単位での入札単価」は設定不要。
キーワード
キーワードは広告グループ内に設定します。
広告を表示させたい検索キーワードなどを設定することが出来ます。
キーワードで設定する項目
- キーワード
- マッチタイプ
- キーワードごとの入札単価
なお、キーワードごとの入札単価は、キャンペーン作成時に「入札戦略」という項目で「個別クリック単価制」を選択した場合に設定します。
広告
広告は、キーワードと同じく広告グループ内に設定します。
設定したキーワードで検索された際に表示される広告文などを設定することが出来ます。
広告で設定する項目
- 広告の掲載方式
- 広告文
- パス
- 遷移先URL
各項目の設定のコツや詳細、また設定方法で困った箇所に関しては、下記記事を参考にしてみて下さい。
キャンペーンを分けて作成すべき主なケース
キャンペーンを分けて配信すべき主なケースとしては、大きく以下3つのケースが挙げられます。
- 予算を分けるべき場合
- 配信メニューを分けるべき場合
- 入札単価を変えるべき場合
それぞれ、詳しく解説していきます。
予算を分けるべき場合
予算を分けるべき場合としては、主に以下のケースが挙げられます。
- 実店舗を構えて全国展開しているサービスを扱っている場合
- 複数の商品やサービスを取り扱っている場合
- 期間限定のキャンペーンを実施する場合
- テストマーケティングとして広告を配信する場合
- 検索ボリュームの大きいキーワードで広告を配信する場合
実店舗を構えて全国展開しているサービスを扱っている場合
各店舗の販売促進を行いたい場合には、各都道府県もしくは各市町村ごとにバランスよく配信する必要があります。
そういった場合には、配信エリアを各キャンペーンごとに正しく設定した上で、キャンペーンを分けて配信しましょう。
複数の商品やサービスを取り扱っている場合
例えばヘアカット、ヘアカラー、ブリーチなど、複数の商品やサービスを取り扱っていてそれぞれの販売促進を行いたい場合には、商品・サービスごとにキャンペーンを分けて配信しましょう。
期間限定のキャンペーンを実施する場合
例えば正月やクリスマスなど、期間限定セールなどのキャンペーンを行いたく認知度を確保したい場合には、普段から配信しているキャンペーンとは分けて作成する必要があります。
テストマーケティングとして広告を配信する場合
例えば新たにリリースした商品やサービスを売り出したいものの広告による効果が上がるか心配でテストマーケティングとして広告を配信したい場合には、特定の金額で広告配信を試したい場合があるかと思います。
そういった時にはテストマーケティング用のキャンペーンを分けて作成しましょう。
検索ボリュームの大きいキーワードで広告を配信する場合
検索ボリュームの大きいキーワードに入札する場合、このキーワードに配信が集中してしまう可能性があります。
ですので、このキーワード以外に配信回数を確保したいキーワードがある場合には、それぞれ分けてキャンペーンを作成するようにしましょう。
配信メニューを分けるべき場合
例えばGoogle広告の場合、検索連動型広告に限らず、ディスプレイ広告やYouTube広告などのメニューにも配信することが出来ます。
配信メニューはキャンペーン単位で設定するものですので、複数のメニューに広告を配信したい場合にはキャンペーンを分ける必要があります。
入札単価を変えるべき場合
入札単価を変えるべき場合としては、主に以下のケースが挙げられます。
- 指名系キーワードと一般キーワードの両方で広告を配信したい場合
指名系キーワードと一般キーワードの両方で広告を配信したい場合
指名系キーワードとは、例えば商品名やサービス名、会社名、人物名などのキーワードを言います。
それに対して一般キーワードとは、「Webマーケティング」「Web集客」「リスティング広告」などといったキーワードのことを言います。
指名系キーワードは一般キーワードよりもコンバージョン率が高い傾向にあるため、一般キーワードより入札単価を上げてまでもコンバージョンを獲得したい場合があります。
指名系キーワードと一般キーワードそれぞれでクリック回数を確保したい場合には、指名系キーワードからなるキャンペーンと一般キーワードからなるキャンペーンとに分けて作成しましょう。
ただし、それぞれのキーワードごとでクリック数を確保する必要性の無い場合には、キャンペーン単位ではなく広告グループ単位で分けて配信しても構いません。
広告グループを分けて作成すべき主なケース
広告グループを分けて作成すべき主なケースは、検索ニーズが異なる場合です。
リスティング広告は入稿したキーワードで検索された際に、そのキーワードが含まれる広告グループの中にある広告文が自動で選択されて表示されます。
そのため、検索ニーズが異なるキーワード同士とそれぞれに合う広告文を同じ広告グループとして作成してしまうと、検索ニーズに合わない広告文が表示され、クリック率、コンバージョン率が下がってしまう可能性があります。
ですので、検索ニーズが同じキーワード同士のみを1つの広告グループにまとめて作成し、検索ニーズが異なるキーワード同士は広告グループを分けて作成しましょう。
キャンペーン、広告グループ作成時に気を付けるべきポイント
キャンペーン作成時に気を付けるべきポイント
キャンペーンを作成する時に気を付けるべきポイントが下記になります。
- 獲得出来るクリック数と入稿キーワード数の兼ね合いを考える
詳しく解説していきます。
獲得出来るクリック数と入稿キーワード数の兼ね合いを考える
キャンペーンを作成した際に、設定した予算と上限クリック単価をもとに、獲得出来るおおよそのクリック数を把握しましょう。
例えばキャンペーン予算、キャンペーン内に入稿したキーワードの総数、上限クリック単価が以下のような場合を考えてみます。
キャンペーン予算…10,000円
入稿したキーワードの総数…10
上限クリック単価…500円
この場合、キャンペーン全体で獲得出来るおおよそのクリック数は、下記計算式から20となります。
10,000(円)÷500(円)=20
この場合、1キーワードあたりに獲得出来るクリック数は2となります。
このように、1キーワードあたりに獲得出来るクリック数が極端に少ないと、リスティング広告を運用してもキーワードごとに成果の出やすさを把握することが難しくなります。
ですので、獲得出来るクリック数と入稿キーワード数の兼ね合いを考え、1キーワードあたりに充分なクリック数を獲得出来るようにキャンペーンを作成しましょう。
広告グループ作成時に気を付けるべきポイント
広告グループを作成する際に気を付けるべきポイントとしては、主に以下3点です。
- 検索ニーズが同じキーワードを異なる広告グループに分けない
- 1つの広告グループに3つ以上広告文を設定する
- 広告ローテーションの最適化設定を忘れないこと
それぞれ詳しく解説していきます。
検索ニーズが同じキーワードを異なる広告グループに分けない
リスティング広告は入稿したキーワードで検索された際に、そのキーワードが含まれる広告グループの中に複数の広告文が設定されている場合に、その中で広告文が自動的に1つ選ばれ表示されます。
それを繰り返していくうちに表示結果やクリック・コンバージョンの有無などのデータを用いた機械学習が行われ、キーワードごとに成果の出やすい広告文が選ばれるようになります。
この機械学習は主に広告グループ単位で行われるため、検索ニーズが同じキーワードを異なる広告グループに分けてしまうと、より成果の出やすい広告文が見つからなくなります。
ですので、検索ニーズが同じキーワードは1つの広告グループにまとめて入稿しましょう。
1つの広告グループに3つ以上広告文を設定する
広告グループに広告文を複数設定することで、広告グループ内でキーワードごとに最も成果の上がりやすい広告文が機械学習によって見つかります。
しかし、設定した広告文が極端に少ないと、機械学習による恩恵を受けられません。
1つの広告グループに少なくとも3つ以上広告文を設定しましょう。
参考:
広告グループでアカウントを整理する(Google広告ヘルプ)
広告のローテーションの最適化設定を忘れないこと
広告のローテンションを[最適化]という設定にしなければ、前項で解説した広告グループ内ではたらくはずの機械学習が行われなくなってしまいます。
例えば[最適化]ではなく[無期限にローテーション]を選択すると、1つの広告グループ内に複数の広告文を設定しても、それぞれの広告文の表示回数がおおよそ均等になるように表示されてしまいます。
広告ローテンションの最適化設定はデフォルトで[最適化]という設定になっていますが、念のため正しく設定されているか確認しておきましょう。
広告のローテーションに関する設定方法は下記記事を参考にしてみて下さい。
参考:
広告のローテーション設定について(Google広告ヘルプ)
アカウント構造の例
実際にどのようなアカウント構造になるのか、とあるECサイトを例に解説します。
まずキャンペーンを作成する際、提供する商品ごとにTシャツ用、靴用のキャンペーンを作成しました。
そしてそれぞれのキャンペーン内で、検索ニーズごとに分けてそれぞれの層が検索するキーワードごとに広告グループを作成しました。
まとめ
以上、リスティング広告のアカウント構造について解説しました。
リスティング広告の成果が上がりやすいアカウント構造を作ったうえで配信を開始するようにしましょう。
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