リスティング広告のクリック単価|決め方、改善方法、費用対効果の高め方を解説
カテゴリ:リスティング広告
本記事は、下記のような悩みや疑問を持たれた方向けに書いています。
- リスティング広告の上限クリック単価の決め方を知りたい。
- リスティング広告のクリック単価の相場を知りたい。
- リスティング広告の成果を最大化するためのクリック単価の調整方法を知りたい。
今回の記事を読むことで、リスティング広告のクリック単価について詳しく知ることができます。
また、改善方法や費用対効果の高め方について記載しているので、ぜひご登録またはご利用の際には参考にしてください。
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クリック単価とは
クリック単価とは、広告がクリックされた時に発生する1クリックあたりの費用のことを言い、CPC(Cost Per Clickの略。)とも言います。
クリック単価の求め方
リスティング広告のクリック単価は下記の式によって決まります。
(クリック単価)=(広告費)÷(クリックされた回数)
例えば使用した50,000円の広告費を使用して500クリック獲得出来た場合のクリック単価は、50,000÷500=100という計算式から100円と求めることが出来ます。
リスティング広告のクリック単価の決まり方
リスティング広告のクリック単価は、自社の広告の品質スコアと掲載順位によって決まります。
具体的には、下記のような式によって定まります。
(クリック単価)=(掲載順位が1つ下の広告の広告ランク)÷(自社の品質スコア)+1
品質スコアの決まり方
品質スコアとは、Googleが広告の品質を表すために使用する指標のことを言い、1~10までの範囲で数値化されます。
Yahoo!は広告の品質を表す指標として、品質スコアでなく「品質インデックス」を使用していますが、算出方法はGoogleが品質スコアを算出する方法とほぼ変わらないとされています。
また、品質スコアは下記3つの指標から求められます。
- 推定クリック率…広告が表示された時のおおよそのクリック率をGoogleが予測したもの。
- 広告の関連性…広告がユーザーの検索意図に一致する具合。
- ランディングページの利便性…ランディングページがどの程度的確で有用なのか。
つまり、リスティング広告のクリック率とコンバージョン率を高めれば高めるほど、品質スコア・品質インデックスが高まり、品質スコア・品質インデックスを高めるほどクリック単価が下がることが分かるかと思います。
また、品質スコア・品質インデックスは、それぞれGoogle広告、Yahoo!広告アカウントを持っていれば誰でも確認することが出来ます。
その手順は下記記事に書いてありますので、参考にしてみて下さい。
リスティング広告の掲載順位の決まり方
リスティング広告の掲載順位はGoogleでは広告ランク、Yahooではオークションランクによって決まり、広告ランク、オークションランクはそれぞれ下記の指標から決まります。
広告ランクを決める指標
- 入札価格
- 品質スコア
- 広告ランクの下限値
- オークションの競争度
- ユーザーが検索に至った背景
- 広告表示オプションやその他の広告フォーマットの効果
オークションランクを決める指標
- 広告グループやキーワードに設定した入札価格
- 推定クリック率
- 表示URLの過去のクリック率
- 広告文と検索クエリの関連性
- 広告が掲載された地域別の掲載実績
- インターネットユーザーの検索クエリ
- 各種デバイスでの広告の掲載実績
つまり、入札単価が高いほど、また推定クリック率が高いほど、そして広告がユーザーのニーズを満たす質の高い広告であるほど、広告ランク・オークションランクが高くなり、それらが高い広告から順に上位に表示されることとなります。
広告ランク・オークションランクの決まり方についてより詳しく知りたい方は、Google、Yahoo!がより詳細に解説している下記記事を参考にしてみて下さい。
参考1:
広告の掲載順位とランクの仕組み(Google広告ヘルプ)
参考2:
掲載順位の決定方法(Yahoo広告)
リスティング広告のクリック単価の相場
キーワードごとのクリック単価の相場
リスティング広告のクリック単価の相場はキーワードによって異なり、相場が50円程度のキーワードもあれば1,000円以上のキーワードもあります。
リスティング広告はオークション形式であり、掲載順位が入札単価によって左右されるため、多くお金を支払ってでも上位表示させたい広告主が多いキーワード、すなわち競争率が高いキーワードほどクリック単価が高まりやすいです。
また、業界によってもクリック単価が左右されます。
理由としては、業界によって扱う商材や顧客単価が変わり、1コンバージョンを獲得するのにかけられる費用の上限が変わるからです。
クリック単価の相場の調べ方
クリック単価の相場は、Google社のキーワードプランナー、Yahoo!社のキーワードアドバイスツールを用いて調べることが出来ます。
キーワードプランナー、キーワードアドバイスツールそれぞれを用いたクリック単価の相場の調べる手順については以下に記載しております。
キーワードプランナーを用いたクリック単価の相場の調べ方
- Google広告の管理画面にログイン。
- 画面右上にあるアイコン「ツール」をクリック。
- 「プランニング」タブにある「キーワードプランナー」をクリック。
- クリック単価の相場を調べたいキーワードを入力。
- 「開始する」をクリック。
キーワードアドバイスツールを用いたクリック単価の相場の調べ方
※キーワードアドバイスツールは、2023年5月31日に提供を終了しております。
- Yahoo!広告の管理画面にログイン。
- 「ツールチオ設定」タブを選択する。
- 「キーワードアドバイスツール」を選択する。
- クリック単価の相場を調べたいキーワードを入力する。
リスティング広告の上限クリック単価の決め方
上限クリック単価は、基本的に目標CPA(Cost Per Actionの略。コンバージョン1件を獲得するのにかかる費用のこと。)とコンバージョン率との掛け算によって求めることが多いです。
例えば目標CPAが20,000円、コンバージョン率が5%の場合、上限クリック単価は20,000×0.05=1,000という計算式から1,000円とすることが多いです。
目標CPAの求め方
目標CPAを求めるには、まず1コンバージョンあたりに使用可能な費用を求めましょう。
これは、1コンバージョンあたりに得られる売上(顧客単価)から原価を差し引いた金額のうち、さらに人件費などの支払いに必要な金額を差し引いた金額のことです。
1コンバージョンあたりに使用可能な費用をCPAが上回ってしまうと、たとえリスティング広告でコンバージョンを獲得できたとしても、収支がマイナスになってしまいます。
そのため、この金額を上回らない範囲で、かつ1コンバージョンを獲得した際にどれくらいの利益を残したいかを決めれば、目標CPAが求まります。
リスティング広告のクリック単価を下げる方法
リスティング広告のクリック単価を改善する方法としては、大きく以下2つが挙げられます。
- 品質スコアを高める
- 上限クリック単価を下げる
それぞれ詳しく解説していきます。
品質スコアを高める
(クリック単価)=(掲載順位が1つ下の広告の広告ランク)÷(自社の品質スコア)+1
クリック単価が上記のようにして求まることから、自社のリスティング広告の品質スコアを高めることでクリック単価を下げられることが分かるかと思います。
品質スコアを高める方法としては、主に以下3つが挙げられます。
- 広告文の改善
- 広告表示オプションの最適化
- ランディングページ(LP)の利便性を高める
広告文の改善
品質スコアを左右する指標の1つとして推定クリック率が挙げられました。
広告文をより検索意図を満たすものにし、かつユーザーの興味を引き付けるものにすることで、クリック率が高まり品質スコアが高まります。
リスティング広告のクリック率を確実に高めるための広告文の作り方については、下記記事を参考にしてみて下さい。
広告表示オプションの最適化
上記と同様にして、それぞれのリスティング広告文に最適な広告表示オプションを使用することによってもクリック率を高めることができます。
それによって、品質スコアを高めることが出来ます。
広告表示オプションの種類やそれらの最適な選び方などについては、下記記事を参考にしてみて下さい。
ランディングページ(LP)の利便性を高める
ランディングページをユーザーのニーズに合うよう最適化することによっても、品質スコアを高めることができます。
上限クリック単価を下げる
上限クリック単価を下げることによっても、クリック単価を下げることが出来ることがあります。
例えば、リスティング広告を運用し始めて平均クリック単価が200円となっている時に、上限クリック単価を150円に設定すれば、クリック単価が150円以下になる、すなわちクリック単価を下げることが出来ます。
また、上限クリック単価を下げることでリスティング広告の掲載順位が下がる場合も、上限クリック単価を下げることでクリック単価を下げることが出来ます。
このように、上限クリック単価を下げることでクリック単価を下げることが出来る場合もありますが、それによってリスティング広告の掲載順位が下がり、クリック率が下がったりコンバージョン数が下がったりすることもあります。
ですので、上限クリック単価を下げる場合は、それによって目標としていた成果が得られなくなってしまわないよう注意しながら変更していきましょう。
リスティング広告の費用対効果を高める方法
クリック単価を下げることの他にリスティング広告の費用対効果を高める方法としては、主に以下の4点が挙げられます。
- CVRを高める
- 入札するキーワードの調節
- 除外キーワードの設定
- マッチタイプの最適化
それぞれ、詳しく解説していきます。
CVRを高める
CVR(コンバージョン率)を高めることで、リスティング広告のCPAを改善することが出来る、すなわち費用対効果を高めることが出来るようになります。
CVR(コンバージョン率)の具体的な改善方法に関しては、下記記事を参考にしてみて下さい。
入札するキーワードの調節
リスティング広告を出稿しているキーワードの中でも費用対効果が比較的良くない、すなわちCPAが高くなっているキーワードへの入札を止めることで、リスティング広告全体でのCPAを下げることが出来ます。
実際に例を挙げてみましょう。例えば「AAA」「BBB」「CCC」というそれぞれのキーワードで獲得出来たコンバージョン数とこれらを獲得した際のCPAが下記のようだったとしましょう。
CPA | 獲得コンバージョン数 | |
---|---|---|
AAA | 10,000円 | 10CV |
BBB | 5,000円 | 8CV |
CCC | 2,500円 | 2CV |
この時、これら3つのキーワードでの平均CPAは、かかった費用を獲得出来たコンバージョン数で割って下記のような計算式から7,250円と求まります。
(10,000円×10+5,000円×8CV+2,500円×2CV)÷(10CV+8CV+2CV)=7,250円
そこで、CPAが最も高いキーワードである「AAA」での入札を止め、キーワード「AAA」よりもCPAの低いキーワード「DDD」を追加した結果、「BBB」「CCC」「DDD」というそれぞれのキーワードで下記のような成果が得られたとしましょう。
CPA | 獲得コンバージョン数 | |
---|---|---|
BBB | 5,000円 | 8CV |
CCC | 2,500円 | 2CV |
DDD | 5,000円 | 15CV |
すると、「BBB」「CCC」「DDD」という2つのキーワードでの平均CPAは、下記のような計算式から7,250円と求まります。
(5,000円×8CV+2,500円×2CV+5,000円×15CV)÷(8CV+2CV+15CV)=4,800円
実際に、CPAの高いキーワードへの入札を止め、よりCPAの低いキーワードへ新たに入札したことで、CPAが改善出来ることが理解できたかと思います。
除外キーワードの設定
リスティング広告の運用開始後、ターゲットとは異なる層が検索するであろうキーワードやコンバージョンに繋がっていないキーワードからの流入がある場合には、それらのキーワードを除外設定するようにしましょう。
それによって、広告費を無駄遣いすることを防ぐことが出来るようになり、結果としてリスティング広告の費用対効果が高まります。
リスティング広告の除外キーワードの設定方法に関しては、下記記事を参考にしてみて下さい。
参考:
キャンペーンに除外キーワードを追加する(Google広告ヘルプ)
マッチタイプの最適化
キーワードごとに設定するマッチタイプについて、リスティング広告の運用開始後の成果を見ながら費用対効果が最も良くなるマッチタイプを探していくことが、費用対効果を高める上で非常に大切です。
例えばコンバージョンに繋がらないキーワードにまで広告が配信されているキーワードがある場合には、より拡張性が低いマッチタイプを選択し、逆に現状で成果が良い場合には、より拡張性が高いマッチタイプを選択するなどといった具合に、成果を見ながらキーワードごとに最適なマッチタイプを選択するようにしましょう。
その他の改善方法については下記記事に細かくまとめてありますので、ぜひ参考にして頂ければと思います。
また別の記事にて、Webで集客する方法をまとめております。詳しく解説しているので、Web集客について深く知りたり方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
まとめ
以上、リスティング広告のクリック単価について解説してきました。
クリック単価を下げることでリスティング広告の費用対効果を高めることが出来る場合もありますが、それが必ずしも費用対効果の改善につながるとは限らないことに気を付けて運用してくようにしましょう。
この記事を参考に会社のサービス・商品にあった最適な集客方法を選択し、効果的に売上の向上を目指しましょう。
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