データ活用に不可欠!DMPマーケティングプラットフォームを完全解説
カテゴリ:インサイドセールス
本記事は、下記のような悩みを持たれた方に向けて書いております。
- マーケティングのDX化を進めたいけど、DMPに何をできるのかが知りたい
- DMPは既に導入しているが、実際の活用はできていない
- おすすめのDMPツールが知りたい
今回の記事を読むことで、
マーケティング領域においてのDX化が進んでいくなか、DMP導入の必要性から、効率よくDMPを活用するコツまで一挙に把握できますので、
是非最後までご覧ください。
*折込チラシからWeb広告に移行したい企業に最適!コスパ抜群の集客手法*
弊社inglowの代表である小里が、AIを活用した戦略やデジタルマーケティング支援の経験を踏まえ、折込チラシからWeb広告に移行したい企業に最適な動画広告について解説しています。お求めの方は下記リンクから動画をご覧頂ければと思います。
DMPとは
DMP(Data Management Platform)とは、自社で保有するデータや外部で提供されているデータを活用し、他の管理システム(CRM、MAなど)と連携・分析をしてマーケティングに活用できるプラットフォームです。
一言でいうと、「膨大なデータを入れる巨大な箱」に様々なデータを一元管理し、「分析・統合・連携」の機能が備わったものだといえるでしょう。
DMPで管理する3つのデータの種類
DMPで管理するデータの種類は主に3つあります。
- 1stパーティデータ
- 2ndパーティデータ
- 3rdパーティデータ
1stパーティデータ
「1stパーティデータ」とは、自社が保有しているデータのことです。
オンラインで獲得した顧客の氏名やメールアドレス、
アクセスデータや購買履歴などの情報が含まれています。
また、オフラインのアンケートや実店舗から得たデータも当たります。
2ndパーティデータ
「2ndパーティデータ」とは、他社の1stパーティデータのうちに、
自社と関連するデータを意味してます。
具体例でいうと、他社のCookieなどが当たります。
自社の1stパーティデータの補足になります。
3rdパーティデータ
「3rdパーティデータ」とは、オーディエンスデータを収集することを専門とする企業や自治体が保有しているデータです。
統計データや政府自治体が公開しているデータがその具体例です。
DMPの2つの種類
DMPは2種類に分類できます。
- 「プライベートDMP」
- 「オープンDMP/パブリックDMP」
プライベートDMP
プライベートDMPは、「1stパーティデータ」や「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」とも呼ばれています。
企業独自のマーケティングデータ、例えば、購買情報、ユーザープロファイル、各種プロモーションの結果等が蓄積されているプラットフォームのことを指してます。
オープンDMP/パブリックDMP
オープンDMP/パブリックDMPは、「3rdパーティデータ」と呼ばれ、
Webサイト訪問ユーザーのデモグラフィック情報や、興味関心・嗜好性など外部のオーディエンスデータのプラットフォームのことです。様々なWebサイトのオーディエンスデータを集約して整理するデータ格納庫のようなものとして捉えて良いでしょう。
DMPの3つの機能
・データの蓄積・分類
データ活用はマーケティングの基本ですが、データが社内に散在していたり、
さまざまなツールでそれぞれに管理していたりして、有効に活用できていないケースは少なくありません。
DMPは、社内外に点在する各種データの蓄積や統合による一元管理を可能にします。
来店情報やPOSデータなど、実店舗の情報を収集・管理することも可能です。
また、同一ユーザーの異なるIDを統合するなど名寄せ機能もあります。
・分析やレポーティング
DMPでは、取得した各種データを統合することで、より精度の高い分析を可能にします。
オープンDMPで提供されるデータを活用した場合は、自社が保有するデータやアクセス解析などでは得られない細かなユーザー情報も取得できるため、
より効果的なマーケティング施策につなげることができます。
・データアウト
データアウトでは、データ統合で作成したセグメントに対して、
広告やプッシュ通知、DMなどのマーケティング施策を実行できます。
ディスプレイ広告や検索、メールによるメッセージ配信、自社サイトを訪問したユーザーに対するコンテンツの表示に至るまで、
さまざまなメディアがデータの出力先です。
DMPは、デジタルメディアへの接続までをカバーしており、様々なチャネルに対応できます。
DMPを導入するときに知っておくべき3つのポイント
資金調達
DMPは初期費用・ランニング費用ともにそれなりに大きなコストが発生します。
クラウド型のDMPも登場していますが、月額費用は安くても30万〜50万円程度は必要です。
まだまだ大手中心の仕組みとなっていますが、数年以内にSFAやCRMのように中小企業でも利用できる価格のサービスも登場しています。
SFAやCRMについても解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
データの整備
DMPには外部から得た様々なデータに加えて、
自社で保有している「自社サイトのアクセス履歴」や「購買履歴」「アンケート情報」や「顧客情報」など
非常に多くのデータ連携が必要です。
そのため、事前に必要なデータの定義とデータ整備が必要です。
企業規模が大きくなるほど、データは膨大かつ複雑化します。
MAツールとの連携
DMPでデータ収集・分析し、ターゲティング広告などで集客し、
そしてMA(マーケティングオートメーション)でリード化(見込み客化)し、リードナーチャリング(見込み客の育成)を通して
顧客化するのが完璧な流れだと思われています。
近年お互いの足りない部分を補うためにDMPとマーケティングオートメーションを連携・連動させて使う企業が増えています。
DMPの活用事例
株式会社KADOKAWA
株式会社KADOKAWAは、書籍の出版をはじめ、映像事業や音声事業、またその周辺コンテンツの制作を行い、年間2万点以上のコンテンツ制作を行う企業です。
新たに「紙媒体のEC化」や「コンテンツのネット販売」に力を入れるため、2017年より本格的にデータを活用したデジタルマーケティングに着手しました。
しかし、サイトに訪れるユーザーの「Cookie情報」と「属性情報」が紐づいていなかったため、
どんなユーザーがいるのか、そのリアルな姿を捉えきれていないという問題がありました。
そこで、DMP「Treasure Data」を導入し、3rd party dataを活用することで、Cookie情報から類推した顧客の属性情報の可視化を進めました。
カネボウ化粧品
カネボウ化粧品は豊富なコスメやヘアケア用品を世に送り続けている企業であり、幅広い需要に対応するために、同社内で多数のブランドを持っています。
以前は、それぞれのブランドで得た顧客情報を別々に管理していましたが、DMPを導入して企業内で情報の一元化を図りました。
カネボウ化粧品はプライベートDMPである「MOTHER」を導入していますが、
このプライベートDMPを導入することによって、自社で運営しているメディアの利用者を特徴づけて、
一人ひとりに合わせて広告を配信するように工夫しました。
また、「Audience Search」というオープンDMPも合わせて導入。
複数のブランドで得られる情報を横断的に把握するようにしたことで、顧客に対するアプローチの最適化を実現させました。
おすすめのプライベートDMP3選
Rtoaster
ブレインパッドが提供するDMPで、プライベートDMP機能に加えて広告配信、レコメンドメール、アプリ連携などマーケティングアクションまで行うことができる製品です。
DMP領域において国内シェアNo.1だと言われてます。
Treasure Data
アメリカに本社を置くトレジャーデータ株式会社が提供するDMPです。
プライベートDMPの基本的な機能を持っていますが、特
にデータの取込み(インターフェース)やWEB広告などのマーケティングツールとの連携が強い製品です。
標準で非常に多くのサービスとのインターフェースを搭載しています。
Adobe Audience Manager
IllustratorやPhotoshopで有名なAdobeが提供するグローバル展開されているDMPです。
従来型の古いオーディエンスセグメンテーションを脱却し、複数のデータソースをセグメンテーションに統合できる柔軟な制御環境を提供しています。
大手企業向けのDMPとなるでしょう。
おすすめのパブリックDMP3選
Mother
「MOTHER」は株式会社フリークアウトが提供するプライベートDMPサービスです。
スマートフォンはブラウザの Cookie と端末の広告 ID ( IDFA、AAID )の2つを同一オーディエンスが保有し、
Cookie と広告 ID を独自の技術を用いて統合管理し、ブラウザとアプリを横断した広告配信、オーディエンス分析が可能なDMP プラットフォームとなっています。
Yahoo!DMP
月間PV600億とも言われる日本最大のサイトであるYahoo!JAPANが提供する国内最大のパブリックDMPです。
パブリックDMPとしては国内一の知名度も誇ります。
多くのプライベートDMPがYahoo!DMPとデータ連携できるようになっています。
Google Analytics 360
Google Analytics 360とは、通常のGoogleアナリティクスの機能や能力を強化した大企業向け有料ツールです。
以前は「Google Analytics Premium(GAプレミアム)」という名称で展開されていました。Google Analytics 360では解析の能力や広さが大幅に拡大されており、他サービスとの連携や有人サポートなどもついてきます。
Google自身「大企業向け」と銘打って提供しており、まさに大規模なWebマーケティングのためのツールだと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事はDMPについて、
- 3つのデータの種類
- 2つの種類
- 3つの機能
- 3つの導入ポイント
- 2つの活用事例
- プライベートDMP3選とパブリックDMP3選
を紹介させていただきました。
DMPの運用でお困りの方や、これからDMPサービスを導入したいという方に、少しでもお役に立てると幸いです。
弊社inglowでは、これから広告の運用を考えられている方、あるいはこれから広告代理店に運用をお願いされる方向けに、「業界別Web広告の成功事例」をまとめた資料を無料配布しております。
下記のフォームに入力いただくだけで、無料で資料をダウンロードしていただけます。ぜひご利用下さい。