動的検索広告(DSA)とは?プロのマーケターが実践する運用方法
カテゴリ:リスティング広告
こんにちは、株式会社inglowマーケティングチームの梅田です。
弊社、株式会社inglowは、国内外の最新AI・自動化技術を用いることで、広告予算が月々15万円~数百万円の企業様に対しても、莫大な予算を使っている大企業にも匹敵するハイレベルなマーケティングをご提供しているマーケティング会社です。
弊社のブログでは、そういった視点から最新のマーケティング情報を提供しています。
本記事は、以下のような悩み・疑問を持たれた方に向けて書いております。
- 動的検索広告とは何かわからず、詳しく知りたい。
- 動的検索広告を運用することで本当に成果が出るのかどうか。
本記事を読むことで得られるメリットは、以下の通りです。
- 動的検索広告の内容とメリットが分かる。
- 動的検索広告で成果を上げるために行うべきことが細かく分かる。
- 動的検索広告の詳しい運用方法が分かる。
弊社が日々クライアント様のマーケティング支援をさせて頂く中で得た知見・ノウハウをもとにしたマニアックなことも含めて本記事を通してお伝え出来るかと思います。
動的検索広告は、リスティング広告の一種です。
リスティング広告についての弊社の知見・ノウハウは下記記事にて全てまとめていますので、社内でリスティング広告を運用されたい方や広告代理店の方でノウハウを得たい方などはぜひ参考にしてみて下さい。
それでは、いきましょう。
動的検索広告(DSA)とは
動的検索広告(DSA)とは、リスティング広告の中の一種で、検索連動型広告のようなキーワード、広告文、遷移先ページをセットで入稿設定をする広告とは違い、キーワードを設定せずに広告文の中の説明文、遷移先ページのみを設定して出稿する広告のことを言います。
検索連動型広告の場合は、ユーザーが実際に検索したキーワード(検索クエリ)が入稿時の設定に該当する場合にのみ広告が表示されるようになっていますが、動的検索広告(DSA)の場合は、Googleのクローラーが入稿設定をした遷移先ページの内容と関連性が高いと判断したキーワードで検索された際に見出しが遷移先ページの内容に応じて自動生成され、広告が表示されるようになっています。
また、Googleウェブマスターブログによると、毎日Googleで検索されるキーワードのうち15%が、これまでに検索されたことのなかったキーワードであるとのことです。
こういったキーワードは、人の手や無料ツールなどではなかなか見つけることが難しいため、動的検索広告(DSA)を運用することで、訴求したい内容に関するキーワードの中で人の技術やツールでは見つけられなかったキーワードで検索された際にも広告を表示させることが出来るようになります。
動的検索広告(DSA)は、そういった広告の表示機会を増やすことが出来る、非常に便利な広告だということもあり、弊社がこれまでに担当させてもらったクライアント様でも動的検索広告(DSA)の運用を希望される方が多く、弊社からご提案させて頂くことも非常に多いです。
参考:
Google検索における最新の品質向上について(Googleウェブマスター向け公式ブログ)
動的検索広告(DSA)が実現される仕組み
では、この便利な動的検索広告(DSA)はどのように実現されているのか、その仕組みについて解説します。
まず、動的検索広告(DSA)を出稿した際に設定した遷移先ページ内をGoogleのクローラーが巡回し、書かれている内容を理解します。
そうすると、クローラーが読み取った内容に関する非常に細かい情報が、Googleのデータベースに格納されます。
そうすることで、日々ユーザーが検索エンジンで検索する中で、動的検索広告(DSA)の遷移先ページとして設定したページに関連しているとGoogleが判断したキーワードで検索された際に、動的検索広告(DSA)がオークションにかけられ、順位が上位と見なされた場合に広告が表示されるといった仕組みになっています。
動的検索広告(DSA)のメリット・デメリット
動的検索広告(DSA)のメリット
動的検索広告(DSA)の主なメリットとしては、以下の通りです。
- 人の技術やツールでは見つけにくいキーワードで広告を表示させられる
- 広告入稿設定の負担を抑えられる
- 最新の検索トレンドであるキーワードからの流入が見込める
- 検索キーワードと広告文、遷移先ページとの内容のズレによる広告ランクの悪化はあまりしない
それぞれ、詳しく解説していきます。
人の技術やツールでは見つけにくいキーワードで広告を表示させられる
1章で解説した内容と被ってしまいますが、人の技術やツールでは見つけることが困難なキーワードで広告を表示させることが出来るという点は、動的検索広告(DSA)のメリットです。
また、ツールではなかなか見つけることが難しい3語以上の掛け合わせキーワードによる検索の際にも広告を表示させることが出来るため、競争率が低くてかつクリック単価が低いキーワードでの広告表示が見込めるという良さもあります。
広告入稿設定の負担を抑えられる
検索連動型広告を入稿する際は、キーワード、見出し、説明文、遷移先URLを全て設定しなければいけないのに対し、動的検索広告(DSA)を入稿する際は説明文と遷移先URLのみを設定するだけで、キーワードと見出しを設定する必要はありません。
そのため、入稿設定時の負担を抑えられることで時間の節約が可能です。
また、動的検索広告(DSA)を入稿した後にサイトを更新したとしても、それに応じて見出しも自動的に更新されるため、検索連動型広告のようにページを更新した際に見出しを変更したりする手間がかからないというのも、動的検索広告(DSA)のメリットです。
最新の検索トレンドであるキーワードからの流入が見込める
ツールを使用して見つけられるキーワードやその検索ボリューム、競争率に関する情報は最新の情報ではなく、約1か月前までのデータから推測によって得られる情報となっています。
キーワードごとの検索ボリュームや競争率は一週間、一か月ごとでどんどん変化するため、ツールなどで得られる情報が必ずしも現時点での状態にも当てはまるとは限りません。
そのため、ツールによって洗い出された検索ボリュームのあるキーワードで検索上位を獲得しても、思ったほどのアクセス数を獲得することが出来なかったということも起こり得ます。
それに対して、動的検索広告(DSA)を運用すると、遷移先ページに関連するキーワードでユーザーに検索されるたびに広告が表示されるため、最新の検索トレンドであるキーワードで広告を表示させることが出来ます。
検索キーワードと広告文、遷移先ページとの内容のズレによる広告ランクの悪化はあまりしない
リスティング広告は、キーワードと広告文、遷移先ページとの間で関連性が低いと見なされると広告の質が低いと見なされて検索順位が下がる場合があります。
そのため、検索連動型広告はより慎重に入稿設定をする必要があります。
しかし動的検索広告(DSA)は、遷移先ページに応じて広告が表示されるキーワードと見出しが自動で決まるため、内容の関連性の低さに伴って検索順位が低下することは、あまりありません。
動的検索広告(DSA)のデメリット
動的検索広告(DSA)の主なデメリットとしては、以下の通りです。
- 見出しが自動生成されてしまうため、意図に反する文章で見出しが生成されてしまう場合がある
- キーワードごとの入札単価は変えられない
それぞれ、詳しく解説していきます。
見出しが自動生成されてしまうため、意図に反する文章で見出しが生成されてしまう場合がある
動的検索広告(DSA)の見出しは、遷移先ページの内容に応じて自動生成されてしまいます。
見出しはユーザーがリスティング広告を見た際にまず最初に目を通す可能性が高いため、見出しの内容はクリック率に大きく影響を与えます。
そんな重要な役割を持つ見出しを自由に作成することが出来ないという点は、動的検索広告(DSA)のデメリットだと言えます。
見出しは、主に検索キーワードと遷移先ページのタイトルタグやh1タグに書かれた内容が使われることが多いですが、必ずしもそうとも限りません。
遷移先ページをもとに見出しがどう作成されているかを分析することで、見出しをある程度コントロール出来るようになりますが、SEO対策がしっかり行われていないと、クローラーに遷移先ページの内容を正しく評価されず、そもそも見出しがまともな日本語で生成されないこともありますので、SEO対策、特に内部対策は必ず行うようにしましょう。
キーワードごとの入札単価は変えられない
動的検索広告(DSA)は、キーワードを設定せず遷移先ページと説明文のみを入稿時に設定するため、キーワードごとに入札単価を変えることが出来ません。
ですので、例えばもっと多く流入を獲得出来るはずのキーワードでも、全体の入札単価が低いためにあまり露出できなくなるキーワードもあるかもしれません。
ですので、動的検索広告(DSA)によって流入を獲得出来ているキーワードの中でも、ポテンシャルの高いキーワードは、通常の検索連動型広告で入札単価をより高めて入稿することで、さらに多くの流入が見込めるようになります。
そういったキーワードの見つけ方は下記記事を参考にしてみて下さい。
動的検索広告(DSA)が特に効果的な業界
動的検索広告(DSA)が特に効果的な事例としては、前章で解説したメリットが効果的に作用してかつデメリットが生じにくい以下の3つの場合があります。
- 商品の種類が多い場合
- ページ数が多いサイトを運営している場合
- 更新頻度が多いサイトを運営している場合
具体的には、あくまで一例ですが、以下のような業界で特に有効です。
- 不動産業界
- アパレル業界や美容業界など、ECサイトを運営している業界
- 旅行業界
それぞれ、詳しく解説していきます。
不動産業界
不動産業界は、地名(名古屋、渋谷、大阪など)、不動産の形態(マンション、アパート、賃貸など)、設備(オートロック、駐車場有など)など、検索される可能性のあるキーワードの種類が膨大でかつ、サイト内に含まれているページが非常に大量にある場合が多いので、通常の検索連動型広告では網羅することが難しいキーワードによる流入が狙えたり、さらに時間の節約も可能ですので、一石二鳥です。
アパレル業界や美容業界など、ECサイトを運営している業界
アパレル業界や美容業界など、ECサイトを運営している業界の場合も、動的検索広告(DSA)は非常に有効です。
ECサイトを利用するユーザーの中には、特定の商品をピンポイントで探すためにサイトを訪れる方も多く、そういった場合は商品名で検索したり、型番による検索をする場合もあります。
動的検索広告(DSA)は、そういった人の手やツールなどでは到底見つけることが出来ないようなキーワードで検索された際にも広告を表示させることが出来て、それによって購買意欲のかなり高い超顕在層にアプローチすることが出来るので、ECサイトと動的検索広告(DSA)の相性はかなり良いと言えます。
旅行業界
旅行業界も、動的検索広告(DSA)が効果的である業界の一つです。
旅行先を指定する地名や、旅行形態(日帰り、一泊二日、ツアー)、宿泊所など、検索されるキーワードの種類が非常に多いため、不動産業界と同じように検索連動型広告では網羅出来ないキーワードでも広告を表示させるために動的検索広告(DSA)が有効です。
動的検索広告(DSA)の設定方法
動的検索広告(DSA)の設定方法は非常に簡単です。
Googleで広告入稿設定をする際、キャンペーンに関する設定後、広告グループの設定をする時に、下記のように「標準」ではなく「動的広告」という項目を選択すれば、動的検索広告を運用することが出来ます。
見出しなどのように、動的検索広告(DSA)を運用する際に設定しなくてよい部分はあらかじめ入力出来ないようになっているので、特に気にする必要はありません。
動的検索広告(DSA)を運用する際に気を付けるべきポイント
本章では、「動的検索広告(DSA)を運用する際に気を付けるべきポイント」というテーマで、動的検索広告(DSA)を運用して実際に成果を上げるために必ず行うべき基本的なことを解説します。
これから動的検索広告(DSA)を運用しようか考えている方は、本章を一読して頭のどこかに覚えておくようにし、既に動的検索広告(DSA)を運用している方も全てしっかり取り組めているか今一度確認しましょう。
エラーページを設定しないようにする
動的検索広告(DSA)を入稿設定する前に、遷移先ページとして設定したURLが無効になっていないか確認するようにしましょう。
エラーページとなっていると、広告が表示されないことになってしまいますので、要注意です。
除外キーワード・URLを細かく設定する
検索連動型広告と同じように、動的検索広告(DSA)でも広告を表示させたくないキーワードを設定することが出来ます。
コンバージョンに繋がらない可能性が高いキーワードは無駄クリックに繋がり、広告費が無駄に発生してしまいますので、除外設定をするようにしましょう。
広告を表示させたくないキーワードとしては、ECサイトの場合は「完売」「売り切れ」など、不動産業界では取り扱っている不動産が存在しない地名などが挙げられます。
また、コンバージョンに繋がらない可能性が高いページのURLも表示させないように設定しましょう。
例えば、問い合わせページやFAQ、または求人サイトなどが挙げられます。
入稿設定を行う時点で既にコンバージョンに繋がらないと分かっているものは全てあらかじめ登録しておき、運用して後に流入キーワードや流入サイトを調査してコンバージョンに繋がらないなと分かった場合も随時除外キーワード・URLに設定していくことで、限られた広告費で費用対効果を最大化出来るように改善し続けましょう。
流入キーワードや流入サイト、そしてクリック率やコンバージョン率はGoogle Analyticsを使えば知ることが出来ますので、必ず使うようにしましょう。
訴求内容が異なるサイトは別の広告グループに分ける
動的検索広告(DSA)の入稿設定をする際は、表示させたいページのURLを設定すると解説しました。
URLを複数設定したい場合は、同じ広告グループとして設定したり、あるいは別の広告グループに分けて設定したりすることが出来ます。
そして入稿する際に設定する説明文は、広告グループごとに設定することになりますので、同じ広告グループとして設定したページのURLは、どれも広告として表示される際に同じ説明文が使われることになります。
説明文はページによる訴求内容ごとに最適なものを設定することで検索順位やクリック率を高めることが出来るため、訴求内容が異なるページのURLは別の広告グループとして分けて設定するようにしましょう。
SEO対策に取り組む
動的検索広告(DSA)も検索連動型広告と同様に、入札単価と品質スコアによって掲載順位が決まります。
入札単価は広告予算に応じて調節することになりますが、品質スコアは予算に関係なく高めることが出来る数値です。
品質スコアは遷移先ページと説明文の質によって決まるので、これらを高める必要がありますが、その中でも遷移先ページの質が品質スコアに大きく影響を及ぼします。
品質スコアを高めるためには、Googleのクローラーに正しく評価してもらう必要がありますが、SEO対策がしっかり行われていないと質が高いと評価してもらえません。
クローラーに正しく評価されないと、そのページに関連するキーワードで検索された際に広告が表示されないといったことが起こってしまいます。
ですので、動的検索広告(DSA)を運用して掲載順位を高めるためには、SEO対策に取り組むようにしましょう。
動的検索広告(DSA)による成果をより高めるポイント
動的検索広告(DSA)はリスティング広告の一種であると本記事で解説しましたが、それ単体で運用するのではなく、他の広告と併用することでよりコンバージョンに繋がりやすくなります。
本章では、具体的に動的検索広告(DSA)を組み合わせると効果の出やすい手法を紹介します。
検索連動型広告と併用する
動的検索広告(DSA)は検索連動型広告と併用することでよりコンバージョン数が伸びやすくなることが多いです。
なぜなら、動的検索広告(DSA)でターゲット層が検索するであろうキーワードが全て網羅されることはほとんどないからです。
あくまで動的検索広告(DSA)は検索連動型広告を補完するための手段として用い、人の手やツールを用いて見つけられるキーワードは出来る限り検索連動型広告で網羅的に出稿するようにしましょう。
RLSA(検索広告向けリマーケティング)と併用する
動的検索広告(DSA)とRLSA(検索広告向けリマーケティング)とは非常に相性が良く、併用することでコンバージョン数アップに繋がりやすくなることが多いです。
RLSA(検索広告向けリマーケティング)とは、Remarketing Lists for Search Adsの略で、自社サイト内のある特定のページを訪れたユーザーかどうかによって広告の表示有無を分けたり、入札単価を変えたり、あるいは広告文、遷移先のランディングページなどを使い分けたりすることが出来る機能のことを言います。
サイトを訪れたことのあるユーザーは、何かしらサイトに対して興味があったために訪れているため、RLSAを使用することでそういった超顕在層に限定して広告を配信することが出来るため、クリック率、コンバージョン率が高くなりやすく、したがって費用対効果も高まりやすいです。
検索広告向けリマーケティングリスト(rlsa)の細かい説明や具体的な運用方法については下記記事をご覧下さい。
株式会社inglowの運用方法
最後に弊社について少し宣伝させて下さい。
弊社、株式会社inglowは、広告運用を始めとしたWebマーケティング施策を行いたい企業で、特に広告予算が15万円~数百万円ほどの企業が、最適なマーケティングサービスを受けることが出来ていないという広告業界の課題を解決したいと思っています。
そのために、国内外の最新AI・自動化技術を使うことで業務内容を最大限に効率化かつ高性能化し、プロのマーケターが運用して改善し続ける運用体制を整えています。
例えばリスティング広告の場合は、多くの広告代理店が使用しているツールなどでは洗い出すことの出来ないキーワードを高精度で洗い出し、広告文やランディングページはABテストを一週間単位で行って他社の何倍もの速さでPDCAサイクルを回すため、莫大な予算を使っている大手広告代理店に匹敵するハイレベルなマーケティングを比較的低コストで提供させて頂くことが可能となっております。
詳しくは下記詳細ページをご覧下さい。
参考:
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それでは、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。